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栃木県議会議員  山田みやこ公式サイト

性暴力被害者支援の取り組みについて

政務活動報告 2016年7月20日

内閣府が性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センターの設置促進の方針を打ち出した。本県においては平成27年7月1日、済生会宇都宮病院内にとちぎ性暴力被害者サポートセンター「とちエール」を開設した。病院拠点連携型で、関係機関と連携し支援のコーディネートをしている。性暴力被害者は10代と10歳未満で約75%を占めている。加害者は顔見知りが約70%を占め、問題の深さと、精神的な苦痛が大きい。先進的支援に取り組んでいる大阪と京都の取り組みを調査した。

京都性暴力被害者ワンストップ相談支援センター(京都SARA)

心身に大きなダメージを受けた性被害者に対して被害直後から行政、医療機関、弁護士会、民間団体が連携し医療、相談、カウンセリング等心理的支援、法的支援を行い被害者の心身の負担軽減と回復を図るとともに被害の潜在化を防ぎ、性暴力のない社会づくりをめざすために設置した。

 

事業費は年間1,520万円で、支援員への報酬、公費負担による10回までの無料カウンセリングや産婦人科医療費、支援員養成講座開催、ケース会議開催などに充当している。相談・カウンセリングをウイメンズカウンセリング京都に委託。行政は民間のウイメンズカウンセリング京都への信頼が大きく、委託先はここしかないとお墨付き。ウイメンズカウンセリング京都の代表、井上摩耶子氏によると、被害者本人は警察に届けたくない、被害者として認めたくないということが多い。精神的に鬱になったり、アルコール依存症になったり、PTSDの症状が続いたり長期の支援が必要になる。また、知的・精神的障がいのある人も多く、公的な場所で喋れず代弁者としてアドボケイトする。必要な支援を納得してもらい、信頼関係を築きながらの支援をしているという。看護師・保健師等が養成講座を受講し支援員として相談を受け、現在は55名が登録している。警察や弁護士、病院への同行支援やスーパービジョンを丁寧に行い、わかったつもりで相談にあたっても当事者を本当にはわかっていないことがあるので、無知の姿勢でじっくり話を聞くことに務めているという。しかし、広報の仕方が難しい。そこで、京都には多くの大学があり、精華大学のまんが学部の学生にSARAのまんが冊子をつくってもらい、小中高校や大学の授業に使っている。また、JRの協力で駅のトイレや、コンビニのトイレにシールを張り、広く周知に務めている。

 

性暴力救援センター・大阪 SACHICO

32年前富士見産婦人科事件をきっかけに、女性の体と性の問題に取り組み、生涯教育の場として自分の体を大切にするための知識を加藤治子産婦人科医師を中心に学び、シンポジウムや電話相談を行ってきた。2010年に全国で最初に大阪阪南中央病院内に性暴力救援センターSACHICOを開設。同時に国会へのロビー活動を行い院内集会を開催し、女性のための健康支援法に、性犯罪のみでなく性暴力も入れないと今後ますます被害が多くなっていくと提言した。

 

相談とカウンセリングと事務局機能を、民間のウイメンズセンター大阪に委託。加害者には顔見知りが多く誰にも言えない中で、信頼関係を奪われた状態から人への信頼感を取り戻すために、支援員の技量が求められる。そこで質の向上のためにスーパーバイズや養成講座も行っている。さらに、医師の関わり方も重要で、患者としてではなく被害者として診察室で向き合い、これからのサポートを一緒にできるドクターでないと協力するだけではダメだという。加藤治子医師の存在は大きく、全国の産婦人科医師への研修も行っている。

 

裁判官や検察官、警察官の中にも依然として性暴力被害は品のない行為という認識をもつ人が居り、強姦神話と言われるように被害者にも落ち度があるという社会通念が抜け切れていない。病院や警察に二度と行きたくない。レイプされた時と同じくらい辛かったという二次被害もある。これを変えていかなければ被害者支援にならないと強い信念を持っている。さらに、性暴力支援の全国集会を企画し支援の必要性や進展を訴えている。

 

2つの支援センターを視察し、相談支援員、医師、弁護士、警察、関係機関のどれが欠けても支援はうまくいかない。「生まれてきた命がどれだけ大切にされなければならなか」という教育がいかに必要か痛感した。本県のあり方について不備な点もある。今後、議論を重ね提言していきたい。

ものづくりビジネスセンター大阪

中小の町工場がある東大阪市に設置したものづくりビジネスセンター大阪。産学連携、企業の創業や経営刷新をめざし。常設展示場、ワンストップ相談、ビジネスマッチング、人材育成相談、知的財産相談等を行っている。

 

出荷額に占める中小企業の割合が61,8%と全国1位。10名以下の小規模事業所が減少し、いかに事業継承をしていくかが課題となり、ものづくり中小企業の支援に重点を置いた。大阪府、大阪産業振興機構、株式会社コンベンションリンケージ(民間の専門企業)で施設を運営している。企業の発展を目指し、行政もパートナーになるために多くのところで具体的な接点を持っている。危機感を持ち、事業継承のためにビジネスマッチングを幅広くサポートしている。

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